☆〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   米国シカゴ発 ニュースレター 【第17号】 2008年12月1日                        クレア&イチロー ☆〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜      パートナーシップ実践コーチング講座  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜☆ ◆心を打つおもてなし 今回の実践コーチング講座は、「心を打つおもてなし」です。 ある時、ロスから来た米国人男性がフィジーの島の山道を歩いてい ました。あるところまで行くと、現地のフィジーの人に出会いました。 このフィジーの人が話しかけました。 「ブラ! 旅行者ですか?」(注;ブラはフィジーの挨拶の言葉) 米国人 「ええ、ちょっと、島を歩いて回っています」 「ちょうど良い!うちにお茶を飲みに来ませんか?」 そう誘われて、ついつい、この現地の人の家にお邪魔してしまい ました。 話がはずみ、2時間ほど経って、米国人が言いました。 「そろそろ、ホテルに帰ろうと思います。今日は、とても親切な おもてなし、ありがとうございました。」 フィジーアン 「また、明日も来て下さい。同じ頃でどうですか?」 そう誘われて、次の日も、その次の日も、お茶のお誘いを 受けました。 そうしているちに、2週間が経ちました。 明日はいよいよ、ロサンジェルスに帰らなければならない という時に、米国人が言いました。 「あなたは、見ず知らずの私に、まるで大切な家族のように、 毎日、おもてなしをしてくださった。私は、いよいよ明日、 米国に帰ります。何か、御礼をしたい。何でも言って下さい。」 フィジーアン 「私は何も要りません。あなたから何か欲しくて お茶をご馳走したわけではありませんから・・・」 「そう言わずに何でも好きなものをおっしゃってください。 私はこう見えてもロサンジェルスでは結構成功している実業家です。 大体のものは、手に入れることができますよ。」 「いえいえ、私は純粋におなたにおもてなしをして、楽しい時を 過ごして欲しかっただけです。私は、この島で十分満たされています。 毎日、食べる魚は取れるし、作物も良く育ってくれています。 すばらしい島の村の人たちにも囲まれており、今以上に欲しいものは ありません。」 そう言っただけで、何も見返りを求めようとしませんでした。 米国人が、「わかりました。ありがとう。」と言って 立ち去ろうとした時、フィジーアンが尋ねました。 「できるなら、一つだけお願いがあります。もし、良い心臓病の お医者さんにお目にかかれるようならば、お聞きして欲しいことが あります。うちの息子は、生まれつき心臓が悪く、今でもほかの子ども のように走ることができません。 心臓病の名医さんに、私が息子のためにできることを聞いてください。」 「了解しました。」と言うと、米国人はロサンジェルスに帰っていきました。 それから、半年後、この米国人が再びフィジーにやってきました。 そして、フィージアンに会いに来て言いました。 「世界で最高の心臓病の医師を見つけました。これから、あなたと あなたの息子さんをその先生のところに連れて行きます。」 これには、フィジーアンもたいそうびっくりして、 「いったい何が起こったのですか?よく分からないのですが・・・」 「あなたは、見ず知らずの私を家族のようにもてなしてくれました。 最初、この島に来たときには、島の観光をして、次の日には別の島へ 行くつもりでした。でも、あなたのおもてなしが素晴らしく、 ついつい2週間もお世話になることになりました。 その恩返しをしたくて、戻ってきたのです。 息子さんのために世界最高の心臓の先生を見つけました。 その先生に息子さんを診てもらいましょう!」 「そんなことを言われても、お金もありませんし・・・」 「その点はご心配なく!私は、ロサンジェルスで成功している ビジネスマンだと言ったでしょう。あなた方の旅費も医療費も 私が面倒を見ます。」 こうして、この米国人は、フィジーアンと彼の息子さんを 米国に連れて行きました。 そして、一カ月後、息子さんの心臓の手術は無事成功し、 フィジーに戻ってきました。 息子さんの心臓は、どんどん良くなって、いつの間にか、 ほかの子どもたちと同じように、走り回ることができるように なりました。 走ることが楽しくて、楽しくて、どこに行こうと、走り回って 毎日を過ごしていたそうです。 そして、その息子さんは大学に行き、ついには、国の奨学金 付きのフットボールの選手になったそうです。 それから、何年か後のクリスマスの季節にその米国人の ビジネスマンとフィジーアンが会いました。 「あなたは、私たち家族にすばらしい贈り物をしてくれました。 何と、お礼を申し上げていいかわかりません。私は、最初に あなたにお茶をご馳走した時は、何もしてあげられられなかった。 ただ、あなたにすばらしい一時を過ごして欲しかっただけでした。」 「あなたのその気持ちが私の心を打ったのですよ。 “心をこめたおもてなし”が、どんなに素晴らしいものかを、 あなたが教えてくれたのです。お礼を言わなければいけないのは 私のほうです。」 ----- 人の心に感動を呼び起こすこと、人の心を打つことは、 誰にでもできることなのですよね。 「動機善なりや。私心無かりしか。」 そういう利他の心から生まれる“おもてなし”を、 私たちも常に心がけていきたいですね。                          イチロー  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜☆ ◆編集後記 師走に入り、今年も残りあと1カ月ですね。去年の12月に、 娘といっしょに、望月俊孝さんの宝地図セミナーに参加して 宝地図を作りました。彼女は、叶った夢のところに、「叶いました」 マークをつけており、約1年経った今、よく見ると、あちこちにマーク が付いています。 ・縄跳びの“はやぶさとび”を2回連続で跳ぶ ・クロッカスの花を10個以上咲かせる ・パンダを見に行く ・・・ など、7箇所に「叶いました」マークが付いていました! そして、コルクボードを裏返してみると、また新たな宝地図が 作り始められていました。(両面使えるのは、いいですねー!) 宝地図を見ると、子どもがどんなことに興味を持っているのか、 何をやりたいと思っているのか、などがよくわかります。 親子のコミュニケーションが減ってきているといわれているこの時代、 親子で宝地図を作るといった習慣が世の中に広がっていくといいなぁ、 と思います。                         クレア